馬と人間は、古来より深い関係を築いてきました。
現代では「競馬」でその姿を見ることが多いですが、実は馬にまつわる文化や雑学は驚くほど多岐にわたります。
本記事では、競馬ファンはもちろん、馬が好きなすべての人に贈る『馬文化と競馬にまつわる雑学図鑑』として、楽しく読めてタメになる情報をたっぷりご紹介します!
競馬にまつわる驚きの雑学集

世界最古の競馬場はどこ?
世界最古といわれる競馬場はイギリス・チェスター競馬場(Chester Racecourse)。
なんと開設は1539年!
今もなおレースが開催されており、その伝統と歴史に競馬ファンは感動を覚えるはず。
日本の競馬場の“最古”は?
国内の競馬場で最も古い歴史を持つ競馬場は、「函館競馬場(北海道)」で、1896年に開設されました。
函館競馬のルーツは、明治時代初期に行われた函館招魂社(現在の函館護国神社)の例大祭での祭典競馬(招魂社競馬)にさかのぼります。この時期、ペリー来航による開国が影響し、箱館(当時)には西洋文化が早くから入っていました。
1879年(明治12年)の函館大火の影響で招魂社競馬が中止された後、日本のホースマンの始祖とされる函館大経らが北海共同競馬会社を設立し、現在の函館市海岸町に約800mの馬場を設けて近代競馬に近い形態の競馬を行いました。
この海岸町の競馬場では1883年(明治16年)から約13年間競馬が開催されましたが、1896年(明治29年)に現在の函館市駒場町に移転し、函館競馬場が開場したそうです。
馬の能力に関する豆知識

馬の視野はほぼ360度
馬は顔の左右に目があるため、なんと視野が約350度。
ただし、鼻先と真後ろだけは見えにくいため、後ろに立つと蹴られる危険があるのはこのためです。
時速60kmで走れるサラブレッド
サラブレッドの最高速度は時速60km前後。
これは短距離レースのスパート時に記録される速度で、競走馬の爆発的な脚力の証です。
馬は水を1日30リットル以上飲む!
夏場の競走馬は、1日に30〜40リットル以上の水を飲むことも。
厩務員は水分補給管理にも細心の注意を払っています。
日本と世界の「馬文化」あれこれ

日本の「馬を祀る神社」
日本には馬を神聖な存在とする神社が多く存在します。
例えば:
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宇治神社(京都):勝負運のご利益があり、競馬ファンにも人気
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安久津八幡神社(山形):流鏑馬(やぶさめ)神事が有名
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駒形神社(岩手):名前からして馬の神を祀る由緒ある神社
などが挙げられます。
世界の馬文化(イギリス編)
イギリスでは競馬は“貴族のスポーツ”とされ、格式高いイベントとして知られます。
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ロイヤルアスコットでは、王族が観戦し、帽子や服装のドレスコードも厳格
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子どもから大人まで、乗馬教育が盛んで、文化の一部として根付いています
イギリスの馬文化は、多様な歴史や伝統、現代的な活動が融合した豊かなものとなっているようです。
馬の名前に込められた意味
競馬において、馬の名前はただの呼び名ではなく、思いや物語が詰まった特別なものです。
有名馬の名前の由来
有名馬の名前の由来をあげてみると・・・
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ディープインパクト:父・サンデーサイレンスの“深い衝撃”を受け継いだ名前
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オルフェーヴル:フランス語で「金細工師」、母の名前「オリエンタルアート」に由来
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キタサンブラック:馬主・北島三郎(歌手)の「キタサン」と、母ブラックタイドの血を受け継ぐ名
などのように、多くの競走馬は、父馬・母馬や馬主を連想させる名前を付けられます。
名前は「母音」や「語呂の響き」も大切?
さらに、競走馬の名前は、出走表や実況で呼ばれることを前提にしているため、語呂の良さや短さも考慮されますが、音の響きや意味を意識して、外国語やダジャレを取り入れることもありますよ。
また、JRAでは9文字以内という規定もあるため、個性と意味を兼ねた命名センスが問われます。
競馬だけじゃない!馬の活躍フィールド
馬といえば「競馬」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は競馬以外にも、馬が活躍している場面はたくさんあります。
ここでは、さまざまなフィールドで輝く馬たちの姿をご紹介します。
乗馬・ホーストレッキング
観光地や牧場では、乗馬体験やホーストレッキングが人気です。
初心者向けのポニー乗馬から、山道を進む本格的なトレッキングまで、幅広い体験が可能。馬とのふれあいを通じて、癒しや非日常感を味わえます。
馬術競技(オリンピック競技)
馬術はオリンピックの正式種目で、「障害飛越」「馬場馬術」「総合馬術」の3種目があります。
騎手と馬が一体となって技を競い合う競技で、高度なトレーニングと信頼関係が求められます。
警察・儀仗隊の馬(騎馬警官)
一部の地域では、騎馬警官が人々の安全を守る場面もあります。
馬は視点が高いため見通しがよく、人混みの中でも目立つ存在。パレードや儀式でも活躍しています。
農業や林業での作業馬(ばん馬)
昔ながらの農作業や森林作業では、今でも力強い馬が活躍しています。
特に北海道の「ばんえい競馬」に出るような大型の馬は、重い荷物を引くことができ、そのパワーは圧巻です。
セラピーホース(ホースセラピー)
馬と触れ合うことで、心身に良い影響を与える「ホースセラピー」が注目されています。
特別支援が必要な子どもや、高齢者の心のケアにも利用され、馬の温かさが人の心を癒してくれます。
その他にも映画やドラマ、時代劇、観光イベントなどでも、馬は“俳優”として活躍していますよ。
まとめ
競馬ファンでなくとも、馬の知性・美しさ・人間とのつながりには心を惹かれるものがあります。
競馬場に行くだけでなく、馬にまつわる歴史や文化に触れることで、より深い理解と愛着が生まれるはずです。
また、馬はただ走るだけの動物ではなく、人間とともに多様な分野で活躍し続けています。
その賢さ、力強さ、優しさは、私たちの暮らしや心に深く関わっているのです。
競馬以外の場面にも目を向けてみると、馬の魅力がさらに広がりますよ!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。